理性を失った謎のウィルスに侵された人間の本性がむき出しにされる状況に 絶望的な覚悟を決めて鑑賞してもよろしいか⁉
さて、本日も珍しくオフィシャルサイトのプライベート日記でもご紹介していこうかなと思います。
こんなに立て続けに更新するのは数年ぶりかしら・・・・
前回は横浜でのライブのお話で、来週も奇跡的に更新する予定で、内容が上野の松坂屋で開催されていた「ジュラシックワールド 新たなる支配者」のイベントでございます。
なので、次回は恐竜のお話をご紹介しようかなと思う訳でございます。
さて、今回のお話ですがこちらは毎週木曜日23時から池袋FMで放送している「え~すぷろじぇくとの好きなコトだけよろしいか?」でご紹介している内容でございますが・・・・番組内で語っている部分も含めつつ、もう少し語りたいなという事もあって今回ブログ更新という経緯に至ったわけです。
そんな今回の内容ですが台湾のホラー映画「哭悲/THE SADNESS」という作品でございます。
僕自身、この作品をキッカケに台湾ホラーというものに興味を持ったのです。
今まで、台湾映画と言ったら美少女道士・テンテンが活躍するキョンシー映画「幽幻道士」ぐらいしか記憶にないのです。
日本でキョンシーブームの火付け役となった「霊幻道士」は香港にて制作されました!
そんなにわかでしか話さない僕が批判同然でご紹介するのが、「哭悲/THE SADNESS」という作品。こちら、ジャンルとしてはゾンビ映画となっております。
しかし、通常のゾンビ映画とは違い色々と面白い部分があり、それに付随した感想や思った事をラジオの内容と重複しますがご紹介していけたらなと思うのです。
こちらの映画、R18指定の映画となっており、一般ではCM含め放送されていない、あまり知名度の無い作品でもあるんですが、その界隈では結構注目度が高かった存在で、僕も動画サイトでたまたま見つけて、「なんじゃこの映画」と思い色々と調べて鑑賞という経緯に至ったのです。
こちらの作品は一般的にジャンル分けすると「ゾンビ」映画となっております。
基本的になゾンビ映画という風呂-を踏襲しつつ、差別化を図るとしたら、今作で登場するゾンビ=感染者は「意識」がちゃんと存在していることであります。
一般の知りえるゾンビは、謎のウィルスに感染したら「意識」含めすべての記憶が無くなってしまう(一部例外がありますが・・・)という設定ですが、今作は「意識」が存在しているという設定にする事で、様々なゾンビ映画としても「物語」の可能性を広げられるなと思ったのです。
まずは、このお話の前に物語の触り部分をご紹介しますと、台湾全土で急激に広がっている「アルヴィンウィルス」
このウィルスは、風邪と同じ症状、または無症状のウィルスでございました。
最初lは新種のウィルスという事で台湾国民も警戒していたのですが、一般的な風邪の症状という部分もあって、しだいに警戒が解かれ、いつの間にか、ウィルスの話題から政治の話にすり替わっていってしまうというのが現状でした。
しかし、この新種のウィルスを研究していた一人が「このウィルスは危険だ」とテレビ・動画サイトを通じて国民に訴えかけているのですが、誰にも相手にされず門前払いの状態。
この状況が数日続いた後、台湾のある一角で暴徒と思われる犯罪が多発し、この原因が「人間の理性を失わせる」突然変異した「アルヴィンウィルス」の影響という事実が発覚するのでした。
さて、ここからがは少しラジオ収録でお話した内容と重複するのですが、今回登場した「アルヴィンウィルス」は上記でも書いた通り、「人間の理性」を破壊するという設定となります。
例えば、あのお店に飾られてある洋服が欲しいと思っても、人を殺してまで万引きなんてしようとは普通は思わないと思うのですが、そこの「理性」が損なって、平然と人を殺してまで盗んでしまうという考えでございます。
今作のゾンビ、「感染者」のテーマでもある「理性」のストッパーが外れるというのは、個人的な感想からして映画のだけでは無くとてもリアルな現実としても起こりえる出来事だなと思えたのです。
どうゆう事かと言うと、理不尽な話この世には考えられない程、身勝手な事件が多数発生している訳でございますが、そのほとんどが自分の欲に任せた事件、言い換えれば「異常快楽殺人」と呼ばれるものも存在している訳です。
この事件は劇中のように「アルヴィンウィルス」など存在せず、犯人みずから「理性」というストッパーを外し行動しているのです。
そう考えれば、この映画で起こりえる惨劇は劇中だけでの問題ではなく、リアルな現実世界でも起こりえる事例として考えられるのだというメッセージ性も感じられるのです。
そして、この作品と通常のゾンビ映画との最大の違いが先ほども書いた通り、感染者自身が「通常の意識」を持ち合わせている事ですね。
例えば、ゾンビ作品のお約束というのは、最愛の人がウィルスに感染しゾンビになってしまう状況下において、相手を殺さないといけないのです。
当然、感染した相手は自分の事など記憶にも無くただ、食欲の為に迫ってくるわけです・・・しかしそれを知っていたとしてもさっきまで話していた仲間、家族、恋人をそう簡単には殺す事は出来ないのです。
しかし、百歩譲って「もう記憶がないから楽にさせてあげようと」と思いきれたら大丈夫なんですが、今作では「意識」というものがあり、さらに、感染する前の記憶も十分に持ち合わせているから、殺すにも殺せないのです。
これらを踏まえると、正直色々な意味で「もう人間に勝ち目なんてないんじゃない」と感じたところでもありました。
だって、理性のストッパーが外れているという以外は、自分と同じ「モノ」なんですからね
しかも。食欲だけを求めてさまようゾンビだからこそ、知恵のある人間は作戦などの行動が可能だったのに、今作では感染者も知恵や言語なども持ち合わせているので、正直人間勝てないでしょ(笑)と思ったのです。
もし、今後この設定でゾンビ系統の作品が生まれてくるのであれば、このジャンルでの可能性がメチャクチャ広がるなぁと感じた訳でした。
また、今作のタイトルでもある「哭悲」ですが、直訳すると「声を上げて泣くこと」でございます。
このタイトルに関しても凄く奥が深いなと感じておりまして、ウィルスに感染して理性を失っても、頭では自分が今現状行っているあり得ない行動は認識しているのです、しかしウィルスのせいで身体がいう事を聞かない状態、このアンバランスな状態での葛藤、どうにもできない絶望的な状況に「声を上げて泣いている」のです。
なので、劇中内ではいくら凄惨な描写が描かれていても、感染者の心の中にある心情部分では「どうにもできない悲しみ」、「無力な自分に絶望している」
という想いが感じられ、それと同時に、ウィルスの前では所詮無力な存在でしかないという惨たらしい現実を突きつけられる訳でございます。
最後に、今作ですが制作されたのが台湾という事もあり、コロナを唯一封じ込める事に成功した国なのです。
コロナを封じ込めたという実績があったからこそ「哭悲/THE SADNESS」という思い切った作品を制作可能であって、今回登場するウィルス自体も、似てる部分が多いので映画として実現が出来たのだろうと思ったのです。
さらに突っ込んでいると、通常のゾンビ映画と違い「噛まれたら感染」というフローでなくコロナのように飛沫・空気感染でも発症するので、このあたりも新型コロナという存在も意識しているのかなと感じたのです。
キャッチコピーでもある、「その悲しみ・悪意は伝染する」ように人間の心の底にある「悪」に直接訴えかけるだけで感染するのか・・・・
個人的にはこの次々と感染していくルールが今でも分からないのです。
はい、という訳でジェットコースターのように巡り替わり凄惨なシーンが展開されている映画「哭悲/THE SADNESS」を鑑賞中、個人的に思った感想を
今回ご紹介いたしました。
まだ、一回しか観ていないので、何とも言えない部分はありますが、将来的にまた見る機会があれば、その時は色々と考えてみたいなと
思います。
次回は上の松坂屋で開催されていた「ジュラシックワールド展」のお話をご紹介しようかなと思います。
それでは、また!!
※下記に今回ご紹介した「哭悲/THE SADNESS」の予告編をご紹介しております
結構過激な描写なので自己責任でよろしくお願いいたします(笑)